森の中。男が二人いる。
一人は木の上に座り、もう一人は木にもたれかかる形で立っている。
「そろそろじゃねーか?刃冷(レンロン)
木の上にいる男が、木の下にいる男に話しかける。
前髪と瞳の色はオレンジから赤、後ろ髪は黒い短髪。若干幼さが残る顔立ち。
右手には自分の身長より大きい2mの大剣を軽々と持っている。
「……そのようですね、大爆(ターパオ)
刃冷と呼ばれた男が応える。
前髪と瞳の色は水色から青、長く伸ばした黒い後ろ髪を一つにまとめている。
眼鏡をかけていて、落ち着いた雰囲気が漂う。
右手には中華剣を持っている。
一見すると、正反対の性格に見える二人。
「おっ、来たみてーだぜ」
大爆と呼ばれた少年が人影を見つける。
「1……2……3人だな」
「それなら、ちょうど数が合いますね」
刃冷は木にもたれかかるのをやめる。
「ああ」
大爆が木の上から飛び降りてくる。
「おっしゃ! 久しぶりに暴れるぞ!」
「…………」
大爆は嬉しそうに、刃冷は少し緊張した面持ちでその時が来るのを待つ。



  

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